お待たせしました(?)
やっとモスクワをたつその前の日に、念願(?)のちゃんとしたロシア料理のお店に行くことができました。
まー、せっかくロシアまできて、食べたのが会場のビジネスランチというのはあまりにも悲しいですから。

噂によると会議場の近くに美味しいロシア(ウクライナ)料理のお店があるというのです。みんな美味しい食べ物には飢えていたんでしょうね。
会議場にもほど近いために、このレストランは会議参加者で貸し切りのようになってました。
*写真、看板が出ていますが、キリル文字(ロシアのアルファベット)と英文字とが混じっていて、店名がよくわかりません。
キリル文字はRはないはずなんだけどなぁ。




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実は、このお店、正確にいうとロシア料理ではなくウクライナ料理のお店でした。
ウクライナ風の民家を模して、ウェイトレスさんもウクライナの民族衣装を着ています。

花で飾られた外観。質実剛健のロシアらしからぬ(失礼)メルヘンな感じ。なんか観光客向けかしらん、とちょっとだけ不安を持って入りました。

内部もトコロ狭しとウクライナの写真や織物、民芸品などで飾られています。
素朴なカーペットは手織りなのでしょう。

天井近くには、ロシア正教のイコン(聖人像)まで飾られています。

案内されたテーブルはとても狭く、これまた民芸調のクロスや陶器がトータルコーディネートされてます。面白い。
これて民族固有の柄なのかな。
そうやって店の中をきょろきょろしているうちにも、会議参加者がどんどんやってきています。今日は貸し切りじゃないかという勢い。

英語のメニューはありますが、ウェイトレスさんはロシア語しかわかりません。英語しか喋らない連中がどかどかと来て、とまどっている様子。
英語メニューはあっても内容の類推がしにくいので、適当に頼みます。まあ、なにがでて来ても、それも旅の面白さだし。
で、赤ワインといっしょにまずはパンが運ばれてきました。何種類ものパンがはいったアソートです。
とにかく、このパンが旨い!特に真っ黒な色をした黒パンが旨い。黒パンといえぱさぱさしているものという常識を覆され、目からうろこがぽろぽろと。
この黒パンだけはバターもなにもつける必要がありません。これだけで完成された味です。しっとりとしてもちもちして。黒パン独特のコクと塩味。
ワインがくいくいとすすみます。
もともと黒パンは好きだったんですが、これを食べたら他の黒パンは顔色なしです。

白いほうのバンには、パプリカなどが入ったかわりバターをつけます。
このバターがまた美味しくてねー。もー、パンがどんどん減っちゃいます。
パンばかり食べているとメインが入らなくなっちゃうんだけどね。
といいつつ、ワインといっしょにパンまでおかわりしちゃった。

そうこうするうちにウクライナ名物ボルシチがやってきました。ここのボルシチはベジタリアンボルシチと書いてあり、野菜しか入っていません。
野菜しか入ってないはずなのに、このコクはどうでしょう。特にサワークリームをいれるとさらにそのコクが強調されます。
身体がよろこぶおいしさというか。冬に食べれば、さらに身体が温もってうれしいかもしれません。
「大」をとったので1つしかとらなかったのですが、これは後悔しました。ロシアではスープはひとり一人前とるべきなのです。
配偶者とふたりして、ボルシチの大ファンになって帰ってきました。

民族衣装のすてきなウェイトレスさんに、カメラを向け、写真とってもいいですかと尋ねると、にっこりほほえんでくれました。美人ですね。
ロシアの人はだいたい愛想がよくないのですが、カメラを向けると笑顔を見せてくれるのです。
ロシア語は響きがきついのでみんな怒っているように聞こえますが、本当は人なつっこいのかもしれません。

子牛料理が美味しかったというのも口コミ情報。
子牛(ヴィール)のクリーム煮をたのんでみました。こちらも、クリームのまろやかさがヴィールの柔らかい肉にマッチして美味しいです。
お肉が美味しいロシアでは、肉料理はちゃんと部位別になっているようでした。

こちらはジャガイモの上にチーズをのせて焼いたものです。ホントは副菜なのかも。
ちょっと注文の仕方は少なかったのですが、パンをおかわりしちゃったのでお腹いっぱいに。

最後に、やっぱり民族衣装を着た客引きのお兄さんにも写真を撮り、大満足でお店を後にしました。なかなか出会うのに苦労しましたが、期待通りロシアの食べ物は美味しいです。
モスクワ最後の夜です。次の日の夜には、寝台列車でサンクトペテルブルグに向かうのでレストランでの夕食は無理。この日の晩に行けたのは幸いでした。
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