先日、義母のご機嫌伺いを兼ねて、四国旅行をしてきました。旅程は平成25年6月20日から22日です。
最初の日は配偶者の故郷愛媛県の西条市で一泊。
そして、残りをおとなりの香川県坂出に行ってきました。
坂出は讃岐に流され非業の死を遂げた崇徳院ゆかりの地。
西行も訪れたという白峰の山に、上田秋成の「雨月物語」の世界を探して、尋ねてみました。
坂出には崇徳院の名を冠した神社や寺がいっぱいあります。しかしそれぞれに離れていて、公共の交通機関ではまわりきれないので、車やタクシーでの観光が推奨。
でも負けてなるか(変)と、「足」とわずかな公共交通機関と「知恵」とで、廻ってきました。もちろん一部だけで全部じゃありませんけど。
最初は白峰宮です。
[4回]
坂出駅のコインロッカーに荷物を置いて、八十場駅へ向かいます。坂出のとなり、田んぼの中にぽつんと建つ無人駅です。
しかし、白峰宮はJRの駅近くなので、今回の旅の中では難易度は低いです。
のどかな、のどかな田舎です。
白峰宮、別名明ノ宮(あかりのみや)の入り口です。朱に塗られた三輪鳥居が遠くからも見えます。
この三輪鳥居ってのは珍しいですね。三つ鳥居とも言うそうで、大神神社をはじめとして、古い神社に数件あるのみとか。しかもほとんど三輪に関連する場所ばかり。三輪山といえば大物主ですが、もしかして崇徳院と関係するのかも。
境内に入るなり迎えてくれるのは、金色の菊の御紋がついた神馬です。
天皇をお祀りする神社なので社紋が菊なのは、不思議ではないのですが、この神馬の像はカッコイイ。
皇室がいかにこの崇徳院を大事にし、御霊を畏れ敬っているかが伺われます。
この日、朝からしのつく雨でした。新品のカメラだけに濡らしたくないー、なのですが、暗いのでiPhoneだとぶれちゃうし。
雨の平日だけにお遍路さんの姿も見えず、ひとりで参拝しました。
この白峰宮は崇徳院が崩御した際、この近くの霊水のわくと言われる泉に玉体を浸したところ光り輝いたという伝説があり、そのため、明ノ宮という名があるようです。
後からその霊水の水場、八十蘇場の清水にも行ってみました。
境内にあるとても立派な大クスノキのご神木、樹齢500年と推定されるそうです。
本殿の裏にもうひとつご神木。招魂(おがたま)の木とあります。
神社にこの招魂の木というのはよく植えられてはいるそうですから、そうそう珍しくはないのですが、やっぱりここは御霊を祀る神社ですから。魂を招くって、そりゃ、御霊の魂ですよね。マジに怖くね?
しかも、石を積んだだけのとてもプリミティブな摂社らしき社があって。
雨のせいで薄暗い境内で素敵にホラー演出してくれます。
うーむ肌寒いのは雨のせいだけかな?
まあ、冗談はともかく、現在のように整備される前にはここが本宮だったのかもしれませんね。
おとなりの天皇寺、第79番札所です。
生前の崇徳院も通っていたお寺のあった場所なので、ゆかりで天皇寺と呼ばれるようになったそう。
明治の神仏分離で、お寺のほうは廃寺になってしまったそうですが、現在は別のお寺さんが札所を受け継ぎ、天皇寺の名も残したとか。
神社の境内にもこの天皇寺に行く通路があって、ほぼ神仏同居状態です。
ここも普段はお遍路さんで賑わうはずなのですが、雨がひどいので寂しいかぎりですね。
後で聞くと梅雨時期はほとんどお遍路さんもいないとか。
まあ、歩きですから季節がよくないと大変だものね。そりゃ、当たり前か。
八十蘇場の清水に行こうとして見つけた素敵な看板。天皇寺にいたる道をへんろ坂というようです。
PR