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酒とバラの日々 福岡を中心とした食べ歩き情報と、ワインやおつまみのレシピブログです。 国内、海外の旅行記もやってます。 Twitter:http://twitter.com/ariahisaeda

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熊野速玉大社と神倉神社(新宮)

新宮でホテルにチェックイン。慌ただしくホテルのレストランでお昼の日替わり食べて、さて、ここで一休みしたいところですが、時間はそんなにありません。

一週間という長めの日程ですが、熊野三山踏破を目指すのです。グズグズしてはいられません。まずはとにかく新宮市内にある熊野速玉神社へと行くことにしました。
神社までは新宮駅からコミュニティバスがありますが、徒歩でも20分くらい。新宮の街歩きも兼ねて、歩いてみましょう。

しかし、この日は輝くばかりの晴天。三月の末としてはものすごく暑い。そして、迂闊にも日焼け対策なんてまったく考えていなかったのですが、南紀の紫外線の強さは半端ありません。空気が澄んでいる分、日光は刺すような強さです。慌てて化粧品屋さんに飛び込んで日焼け止めをゲット。旅先で難儀している私に、親切なお店の人がメイクしてくれました。
南紀では本当に行く先々で、親切にしてもらいました。一人旅には慣れていますが、やはり心遣いは身にしみます。



そしてやって来ました。熊野三山のうち熊野速玉神社です。他の二つの神社とは違い街中にあるので、アクセス難易度的には低いです。
暑い中を歩いてかなり消耗していたのに、神域に入ると不思議と呼吸が楽になります。立派な御神木のおかげでしょうか。

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境内に入ってすぐ目に付くのは八咫烏社。熊野の神使にして、記紀神話では神武東征の際、熊野国から大和国へと道案内したとされる八咫烏をお祀りしています。

もっともこの八咫烏はとても謎が多くて、一般には三本足とされますが、記紀神話には三本という記述はないそうです。中国の伝説の霊鳥と同一視されたせいとか。
もともと熊野は鳥葬の盛んな場所らしく、死者を啄ばむ鴉は、神の使いとして信仰されていたとのこと。いろいろな要素が組み合わされて、神の使い八咫烏は産まれたようです。



それはともかく、神門をとおり本殿へと進みましょう。



丹塗りの朱も鮮やかな本殿です。



御祭神は勿論熊野三神。夫須美大神 速玉大神、家津美御子大神です。熊野速玉大社ではイザナギ神ともされているそうです。

一方、夫須美大神はイザナミ神、家津美御子はスサノオ神ともされているようですがいろいろと説もあり、もともとの神倉山の磐座に降りられた神との伝承もあるようです。



境内にはこれまでの天皇や上皇の熊野行幸の記録が飾ってありました。

天皇や皇室や公家は熊野に盛んに詣でていたようで、
中でも後白河上皇の33回、後鳥羽上皇の29回は目立っています。京都から電車でつーっといける時代でもなく、大勢のともを従え、輿を使ったかもしれませんが、それでも大変です。お金もかかったでしょう。

平安時代の終わり、武家政権と台頭といった動乱の時代に、神仏にすがるしかなかった両院の信仰の発露だったのかもしれません。



入り口のほど近くには大きく立派な梛(なぎ)のご神木。南方熊楠が著作の中で記述がある名木で。梛としては国内最大だそうです。伝承では平重盛の手植えとか。
豊かな枝葉でそこだけ別世界のように涼しく感じられました。




神宝殿の前には、弁慶の木像がたってました。
動き出さんばかりのマッチョな木像です。



さてその次に、新宮速玉大社の元宮とされる神倉神社に向かいました。
熊野三神が降り立ったという神倉山の巨大な磐座のある宮です。

速玉神社からは徒歩で15分くらい。もう、どんどん歩いちゃいます。



神社の近くは小さな疎水が流れていて、その傍らの桜が満開でした。
見頃の桜です。



さて、神倉神社に行くためには、この自然石の石段を上らねばなりません。
なんでも源頼朝が寄進したといわれる段差のきっつーい石段!
昔の人はほんと足腰が強い。

この石段を松明かかげて走り上る壮絶なお祭りが有名なんだそうです。



しかし、この石段自然石なために段の差が不規則かつ大きい。
これは上るのはともかく降りる時が無茶苦茶大変そう。たよりとなる手すりすらありません。
……。これはまずい。
これを上り下りすれば、まず間違いなくガラスの腰を痛めるwそうでなくても明日からの旅程を考えると無理はできません。

ああ、磐座が見たい、巨大なゴトビキ岩を拝観したい、と一端は上がりかけましたが涙を飲んで諦めました。
こんなところは若いうちにいかんとダメね。



すごいなあと思ったのはこの急斜面の神倉山の近くにも、民家がいっぱいあったことです。



これは別の日にバスの中から必死で撮影した神倉神社と磐座のゴトビキ岩です。
桜の花に囲まれた巨大な岩、さすがに熊野の神が降りられたもの。言葉の本来の意味でありがたい、奇跡のようでありました。
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