歴史博物館のほうは、かなり近代的なビルディングです。ただ地図上で見ると内部はかなりの大きさがあるみたいです。ふむふむ。これならば。
企画展として「マリア展」があってました。古今東西のマリア像を集めてあって、これはこれでなかなか素敵でした。
私は古拙な雰囲気を持ったマリア像や聖母子像が大好きで。
また中世のキリスト像もオンパレード。これはこれで興味深くはあるのですが、私が見たいのはキリスト教以前の世界。
北欧神話もかくやというヴァイキングの世界だったのですが…。
やがて、期待通りにバイキングの歴史のコーナーにたどり着きました。しかし、私が勝手に期待した武具などの展示はほとんどありません。わずかに装飾品などがあるのみ。発掘された少女の遺骸が飾られていました。
写真は、ストックホルムの近郊にあったバイキングの遺構の再現模型です。ああ、こういう漁村、日本にもありそうな。(てゆーか昔の姪浜の写真ってこんな感じだったような。)
我々が期待する勇猛果敢なバイキング戦士という幻想は19世紀につくられたフィクションの世界のものとか。
現実の彼らは、時に略奪行為などもしたようですが、基本的には海を越えて旅する貿易商だったようです。
もちろん、武装はしていたでしょうが、バイキングと言えばすぐに連想される骨のツノがついた兜は遺跡からは発見されていないとのことでした。
バイキングの文化は一種の巨石文化だったようで、ケルトなどで見られる石に刻まれた碑などがいろいろと残っているようです。(内部は暗くて、写真は撮りにくい状況でした。)
ま、現実なんてこんなもん、というか。考えれば、日本の忍者なんてのもフィクションが独り歩きして、今じゃスーパーソルジャーの代名詞。本当の忍者の姿がいかばかりであったかなんて、日本人自身わかっている人が少ないですから。(少なくとも、真っ昼間にあの黒装束つけていたりしないよね。)それと同じようなものかもしれませんね。
それはさておき、この博物館は原始から近代まで、スウェーデンの歴史をきれいに、まとめてあり、なかなか興味深い内容でした。さすがに疲れて全部回れなかったのがちょっと残念でした。
で、カフェで一休み。ランチの時間は終わっていたので、他のお客さんはいません。
ちょうど、働いている人たちの休憩(お昼?)時間だったらしく、楽しそうにおしゃべりしながらお茶飲んでました。
スウェーデン語なので、会話の内容はわかりませんが、雰囲気はもう日本のおばちゃんたちとまったく変わりません。スウェーデンは女性の権利が強く、とても元気溌剌。
疲れ切った私はちょいと甘いものが欲しくなり、コーヒーといっしょにハート型の菓子パンをいただきました。中にはカスタードクリームが入っています。
このお菓子はスウェーデンではよくみかけました。
かなり甘いものですが、一日中歩きづめだったので、その甘さが甘露。ああ。美味し。はー一息ついた。歩くためのエネルギー補充。
カフェの窓から見える中庭に出てみました。手入れが行き届いたきれいな庭です。
ガーデンパーティなんか開けそう。
きっとお昼は、カフェでランチを買って庭で食べている人も多いでしょう。
壁に伝わっているつるバラの白い花が可憐に咲いています。
バイキングが角つき兜じゃなかったことを知って、アイデンティティクライシスなでんちゃんは、放心状態です。でも、めげるな君は君だ。きっと幾多の波濤を超えた海賊たちの魂を継いでいるぞ。
いつかコペンハーゲンにあるというバイキング博物館につれていってやりたいものです。
最後に、ミュージアムショップでバイキング時代のものを再現したグラスを買って帰りました。
グラスの足をつくる技術がなかったので、金属でガラスを支えてあります。ヘビのような感じの金属部分がなかなか面白い。
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