ギリシヤとほど同時期に栄えたトラキア文明。その前にも謎の古代王国があったようですが、文献などに出てくるのは、やはりギリシャ以後のようです。
トロイ戦争にも参戦したなどの記録もあります。
また、黄金をたくさん使える裕福な国家ではあったようですが、展覧会の題名は少々大げさ。黄金文明と言い切るのはちと行き過ぎかも。黄金のマスクや黄金の埋葬品が目立ったということだけ。
マヤとかアステカとかじゃないんだからさ。
とりあえず、トラキアの国内では黄金は産出しなかったようです。
ギリシャやペルシャの影響を強く受けていたらしく、いいなと思うものはかなりペルシャチックなもの。
いや、個人的にペルシャ美術の大ファンってところもあるんですが。
なお、黄金のマスクと黄金の花冠はメインなので別室VIP待遇。ブルガリアの「バラの谷」という場所で発掘されたつながりから、場内はバラの香りで満たされていました。
なんでもカネボウがブルガリアのバラで調香した香水をつかっての小粋な演出だそうです。これはなかなか素敵な趣向。
マスクは黄金が何キロと使われたという無骨なもの。美術品というより黄金のカタマリといった感じ。
花冠のほうは、かなり優雅な細工で、なんとなく百済観音が被っていた冠を思わせます。
西と東、遙か遠くに離れているものの、すべてペルシャからの風が届いたものではないかと考えるとかなりロマンチックな話しですね。
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