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酒とバラの日々 福岡を中心とした食べ歩き情報と、ワインやおつまみのレシピブログです。 国内、海外の旅行記もやってます。 Twitter:http://twitter.com/ariahisaeda

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貴船神社 結社&奧院 (京都)

川床を堪能した後は、奧の院に向かってGoです。



さすがに一番川にの上流にある料亭の「ひろ文」を出ると、自動車もはいってこず、人影もまばらに。
緑豊かな貴船の山の雰囲気をより楽しめます。

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奧院に向かう途中、中社である結社があります。
御祭神は磐長姫命(イワナガヒメノミコト)。妹の木花咲耶姫(コノハナサクヤビメ)とともに瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に嫁いだものの、容貌が気に入られずひとり戻されてしまったという悲しい神話がある姫神様です。
そのため、神の子孫である天皇も人とかわらず定命であるという後付けみたいなお話ですが…。

そんな悲しい身の上なのに縁結びの神様として、人の縁を結ぶご利益があるとのこと。



磐長姫のお社も新しく改装されているらしく、白木が美しいです。

天の磐船

横には「磐長姫命の御料船」として奉納された船形の自然石「天の磐船」が置かれています。
貴船の山から切り出されたものだそうで、平成8年に奉納されたとのことです。

天の磐船

なるほど、磐座(いわくら)として信仰を集めそうな面白いカタチの石です。
これで空を飛ぶ設定。←設定ってなんだ。

和泉式部歌碑

少し踏みいると、和泉式部の歌碑がありました。
「ものおもへば 沢の蛍も わが身より あくがれいづる 魂(たま)かとぞみる 」
(意訳:恋しさに悩んでいたら、沢に飛ぶ蛍も私の体から抜け出した魂ではないかと見える)(Wikipediaより)

心の離れた夫への恋心を蛍に託した歌だったのでしょう。貴船に祈ったことにより、和泉式部は夫の心を取り戻すことができた、というこれまた縁結び関連の御利益物語です。

大樹

そして樹齢400年にもなんなんとする桂のご神木。
神の宿る神籬として樹木を大事にする伝統は美しいです。もしその伝統がなければ、樹木はどんどん失われたでしょうし、そうなれば美しい「水」も失われたことでしょう。

思ひ川

さらに参道をすすむと、思ひ川の橋が見えてきました。
ここも歌碑のあった和泉式部に縁(ゆかり)の場所。



和泉式部の時代には奧宮が本社であり、奧の社に参拝する時、この思ひ川で手を洗い口をすすぎ身を清めたのだそうです。

和泉式部といえば、百人一首にもある「あらざらむ この世の外の 思ひ出に 今ひとたびの 逢ふこともがな」が有名。情熱的な恋多き女(ひと)とされていますが、足弱の宮廷人が貴船の山まで参詣するのはさぞかし大変だったでしょう。
当時、叡山電鉄ないしw

思ひ川

思ひ川は今も変わらぬ谷川。禊ぎの川として、物忌みの川とされています。

つつみが岩

貴船の山には、神様の山だけあって、神籬(ひもろぎ)や磐座がたくさん。この大きな「つつみが岩」も磐座のひとつ。

奧の院の入口

貴船の自然に目を奪われつつ、道なりに行くと、ついに奧の院です。

奧院

貴船の山の懐深く、奧院は結構大きな地です。
こうやって昼間新緑の中ではとても清浄な地に感じられます。

神楽舞台

こちらは神様にお目にかける神楽の舞台でしょうね。

狛犬

狛犬がとても愛嬌のある顔立ちをしています。なんとなく唐風かな?
まんまるな目やカールしたたてがみが沖縄のシーサーを彷彿とさせます。
花柄の前掛けも、ポップ。

奧社

奧の社。御祭神は本社と同じく高龗神(たかおかみのかみ)。一説には闇龗神(くらおかみのかみ)ともなっています。
社記には闇龗神と高龗神と同じ神であるとされていますが、高龗神は「山上の龍神」闇龗神は谷底暗闇の龍神」と対になった神々という説もあるとか。

水と龍神というのはよく関係がありますね。



この貴船神社のはじまりは、神武天皇の母である玉依姫命(たまよりひめのみこと)が、黄色い船に乗って淀川・鴨川・貴船川を遡ってこの地に上陸し、水神を祭ったことによるそうです。
黄船から貴船と名付けられたとのこと。
その玉依姫命が乗ってきたという船が小石に覆われたものがこの船型石とされています。

鉄輪伝説

さて貴船神社といえば、平安の世より呪詛の社として知られていて、宇治の橋姫の丑の刻詣りの伝説をはじめとして様々なフィクションにも登場します。平将門の娘、滝夜叉姫が妖術を得たのも、この貴船への丑の刻詣りから。

丑の刻に祭神が降臨されたという言い伝えによるもので、単に呪いにのみとどめるべきではない、との立て札ですが…。
やっぱり夜中の二時に神社までくる執念はおっかないやね。

で、縁結びと同様縁切りの御利益もあるとかで、人の縁切りを願う怖い絵馬もやっぱりありました。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

まあ、それはともかくとして、昼間の奥の院は山の木々に囲まれた清浄な空気が満ちて、大変清々しい風の吹くとても心地よい場所でした。


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