ボスポラス海峡。アジアとヨーロッパとを分ける海峡。
これが見られるとは。世界史好きには感慨深いものがあります。
イスタンブール旧市街はヨーロッパに突きだした恰好となっています。
国内にアジアとヨーロッパという二つの文化圏を持つトルコというのは、なんとも複雑な国です。
こちらが海峡クルーズ船。思ったより立派な船だし、強い日差しを避ける室内もあるようです。よかった。
(6月とはいえ、トルコの日差しは半端ありません。)
時間がないので、お昼はエクスカーション用のお弁当。サンドイッチとスナックといういささか寂しい布陣でした。それまでが豪華だっただけにね。
パンの美味しいトルコなのに、サンドイッチは残念品質。
元気な欧米人がデッキに出ているのを尻目に、直射日光を避けて室内に籠もる私たち。日やけ怖いし。
サーブしてくれるお兄さんたちもいて、紅茶やゴマパンは無料サービス。
ところでトルコの人たちのサービスはとても心配りが効いているのですが、とにかく開いた皿やカップを下げるのが早い。
カップの下1㎝残っている紅茶の攻防戦を繰り広げるハメになります。いや、別に無料なんだからおかわりもらえば済むことなんですけどね。なかなか貧乏性にはツラいw
お天気は良すぎるほどによく、ポスポラスの海は濃い緑色。内部に引きこもっていても、広い窓の外に広がる美しい海峡の風景は十全に楽しむことが出来ます。
写真の西洋風の建物は
ドルマバチェフ宮殿。
古いスタイルのトプカプを捨て、此方の宮殿へと移ったのだそう。確かに煌びやかで、瀟洒は建物です。
こちらは水辺に突きだしてそびえたつ「ポスポラスの真珠」オルタキョイモスクです。
真珠の名にふさわしい優美な建物。海に突き出した形に、ふと厳島神社の大鳥居を思い出します。
それにしても、ポスポラス海峡沿いには高級別荘地という趣きで、高価そうな住宅が並んでいます。
オスマンベイ地区のゴミゴミした路地とはえらい違いじゃ。
岸辺にて、海水浴を楽しむ人々。砂浜じゃないので、急に深くなりそう。
海峡なので流れもきつそうです。と、要らぬ心配をしたり。
そして眼前に拡がるルメル・ヒサリ。メフメト二世がイスタンブール攻撃に際して築いた要塞です。美しい風景の中に突如あらわれた無骨な石の城。
「イスタンブールの陥落」にも、その名がでてきた威容に圧倒されます。
しかし、こんな至近にこれだけの堅固な要塞築かれてしまうともう勝負は目に見えていたのかもしれず。ビザンチンの人々の絶望に胸痛む、つわものどもが夢の跡でした。
さてこれにてトルコ旅行記を終わりたいと思います。
生まれて初めてのイスラム圏。しかも、なにやら騒然とするトルコ。そして猛暑。と、なかなか自由に動きにくい状態で、たくさんをまわることはできませんでしたが、いろいろと印象的な風景には出会いました。
またトルコの人々はとても親切で、そのホスピタリティでよい旅行ができました。
[11回]
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