昨年のちょうど今頃、検診のために行った京都で、神社巡りしてきた模様をレポートしたいと思います。
行ったのは京都、嵐山にある松尾大社。正確には「まつのおたいしゃ」と呼ぶのですが、通常「まつおたいしゃ」と言い習わされています。
平安京の仕掛け人、秦氏の氏神で、お酒の神様としても有名です。
春とはいえ、天気も上々。風は少し冷たいですが、空気が清浄で、そぞろ歩きには最高のコンディションです。
松尾大社のご祭神は、山の神、大山咋神 (おおやまぐいのかみ)と海の神中津島姫命 (なかつしまひめのみこと) -一説には宗像三女神の市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)の別名だそうです。
朱い鳥居には榊の小枝の束が12本釣り下げられています。「脇勧請(わきかんじょう)」と呼ばれるものだそうです。
ちょうど山吹祭りが開催されていて、境内には黄金色の山吹の花が咲き乱れていました。
良い折にきたものです。
神社にはつきものの豊かな水をたたえる水路の両側にも、山吹の花の絨毯。
見とれるほどの風景です。
結婚式の記念撮影もやってました。確かに咲き乱れる山吹と白い花嫁衣装はフォトジェニックです。
負けずにあさたれくんも記念撮影。
非常に美しく凝ったつくりの楼門が新緑に映えます。
華やかな本殿です。全国の蔵元からの寄進の提灯がいっぱい。
建物自体は室町時代の創建とか。
さすが古い由緒の神社です。
本殿の横には「松風苑」曲水之庭というモダンでアーティフィッシャルなお庭が。それはそれで、アートな雰囲気ではありますが、なんとなく禅寺っぽいようなw
その向こうには宝物殿があって、有名な松尾大社の木造神像が飾ってあります。もともとは神に姿の求めない神道ですが、平安時代には仏像の影響で神像が作られたとか。
仏像とはまた違った趣の端正な像です。
さらに奧へすすむと滝があり、滝御前と呼ばれる滝神ミヅハノメ様が祀られています。
残念ながらこの日は水量が乏しく、滝としての勇姿は見られませんでした。
京都で雨が降ったら松尾さんの滝を見にいくのが観光通だとか。
松尾大社の神使は亀なので、境内のあちらこちらに亀の置物が置いてあります。
社殿背後には「亀の井」と呼ばれる松尾山からの湧き水の泉があり、名水として名高いそう。
「亀の井」の水は酒に混ぜると腐敗しないとという伝承があるとか。
ご神水として全国の酒蔵からの信仰を集める由縁です。
山吹の花の中を松尾山に分け入ると磐座遙拝所がありました。「御神蹟(ごしんせき)」と称される巨石が見えるはずですが、どれかは見分けはつかず。
御神蹟を間近にするためには、身を清めて、神奈備松尾山に登ると、磐座に辿り着けるはず。そのための小径もあるのですが、安全のため複数人でなければ山に入ることができません。
一人旅の私は泣く泣くあきらめ。次には配偶者を連れてこなくては。
松尾大社を後にして、桂川のほとりにでてみました。こちらは菜の花が絨毯のよう。
これも美しいな。
蕪村の如く、菜の花や月は東に日は西に。
神社の構成要素は、神奈備(山)、磐座(石)、神籬(樹木)とともに水ではないかと思います。それは池や沼だったり、川だったり。境内でクリークのように水が流れていたり、川の側に建っていたり。
松尾大社がこの桂川の側に建てられているのは偶然ではないでしょう。
その後、摂社である月読神社にもお参りしました。
ざわざわと吹き抜ける風にも神威を感じることのできる、清浄な地でした。
壱岐にある月読神社から勧請したとのことですが、こちらも本当に素晴らしい。私好みの神社です。
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