ひろ文 (
京料理 /
鞍馬駅)
昼総合点
★★★★☆ 4.0
本宮にお参りしたのち、貴船名物川床へ。実はこれも大きな目的のひとつです。
川床(納涼床)は京都の夏の風物詩。油照りの京都で、一時の清涼を求めて川側で食事をします。
貴船では川床(かわどこ)と言うのが本当だそうです。(鴨川では「ゆか」と呼ぶので、そう思っていましたが、場所によって呼び方が違うそうです。)
鴨川の「ゆか」は確かに情緒があっていいのですが、やはり街中。すぐ目の前にあるクーラーの誘惑に負けてしまう。
その点、貴船の川床は、京都市内とは5℃も違っていて、自然の中の涼しさを十二分に味わえるとか。
シーズンには涼を求める人々で貴船までの道はものすごい渋滞になるらしいです。
シーズンは人の賑わいも多く、お料理のほうも庶民では手が出なくなるなります。しかし、5月の川床が始まったばかりならなんとか。ネットでいらぬ知恵をつけて、川床料理屋さんを吟味。一番上流にあって貴船といえば「ひろ文」と言われる「ひろ文」さんに予約を取りました。
[7回]
5月の半ば、ゴールデンウィークを過ぎても何故か寒いくらいの涼しい日が続いていたので、せっかく東京やスイスからの友人をお誘いしたのに、貴船が寒かったらどうしようとやきもきしていました。
まあ、天候ひとつで諦めないといけないリスクがあるのが川床というものですが。
ところが当日はものすごい晴天、しかも暑い!川床で食事をいただくには絶好の日和となりました。
なんでもこの日太陽表面が大きな爆発を起こして、大きなフレアがでてたそうで。電磁波の狂いまででたとか
天照大神の荒御魂ですね。我々にはラッキーでしたが。
シーズン前の平日昼間ということで、3500円のお昼をいただくことにしました。これでもまあ結構なお値段ですが、シーズンになると8000円からですから。
ここはひとつ川床の情緒代ということで。
流れる貴船川の上に、むしろの床。涼やかな風の吹く川床です。
せっかく予約をしていたのに川の側の席でなかったのがとても残念。まあ、それでも川の清涼感は十分に楽しめます。
新緑と川のせせらぎ。素敵ね、と感心していたら、おとなりには外国人の女性軍団。
国籍は多岐にわたっていますが、まるっきり女学生ののりでキャーキャー、と。
いやいやここは静かに京情緒を楽しんでおくれやす、と心の中でツッコミ。
天井に貼られたむしろのお陰で、木漏れ日のような光が降り注ぐテーブル。
お料理にも定評のある貴船「ひろ文」ですからわくわく。
写真を撮ったり川の風情を楽しんだりしているうちに、箱状にセッティングされたお膳に入った料理が運ばれてきました。
個別の写真を取り忘れていますが、五月の節句の時期だからでしょう、ちまきがそれぞれについています。
こごみ?の酢味噌和え。うーん、上品なお味。日本酒が欲しくなるところですが、本日は長丁場。
これから奥の院までのぼるつもりなので、体力温存。
真っ赤なくこの実がのった枝豆の寄せ物。これまた上品な美味です。さすがの洗練といったところでしょう。
水の美味しい京都は豆腐が美味しいんだよな。ダシの代わりにジェルが使われているのは、ちょっとびっくり。今風。
でも、豆腐からでる水で出汁が薄まらないので、味がかわらなくて美味しい!
これは自宅でもできそうなアイデアですね。メモメモ
そして鮎!これが骨までいただける柔らかさ。
香魚の別名にふさわしく、よい香りのする旨い鮎でした。素晴らしい。
壁面には何層にも苔がびっしりと。歴史を感じさせます。
料理の終わりに「そうめん流し」に通されます。なお、単独でそうめん流しだけでもいただけるそうです。
そうめん流しの席から見あげる川床は絶景でした。石を流れる水がつくる模様がアートのように美しい。
一列にならんで、竹筒の中を流れるそうめんを順番にいただくシステムになっています。
竹筒は二本あるので、少人数ならば二グループに対応可能といったところでしょう。
このそうめん流し、思いの外スリリングです。流れていったそうめんは戻ってはこないので、一撃必中で取らないとだめ。写真をゆっくりと撮影する暇はありません。
しかも水の中を流れる白いそうめんは、光の反射と見間違うのでタイミングを失います。私は目が悪いのでよけいダメ。うわー、逃した-!バックアップお願いー、と大騒ぎ。とろい私が一番最初に流れてくる位置にいたのはよかったようです。
最初料理が足りないかなあ、と心配してましたが、この流しそうめんで大騒ぎをすると結構お腹もたまっていることに気づきました。ふむ。割とよく出来てますね。
ひろ文でお食事をすると一グループにひとつひろ文のロゴのはいったうちわをいただけます。
春は花、山菜料理 夏は川床 川ざかな 秋はもみじで鳥の水炊き
冬は雪見でぼたんなべ
ええなあ。四季それぞれの貴船の風情が楽しめるんですね。
雪見でぼたんなべ、ってよさそう。
ひとりで貴船を訪れても川床を楽しむわけにはいかないので。今回はすばらしい機会でした。
お誘いした皆様、本当にありがとうございました。
また機会があれば、こういう席をごいっしょしたいです。
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