人ならざるものの住まう異界のような沼地、と思ってしまいました。
五月の雨に濡れる澄んだ水の沼地は誰もいません。踏み込むのは少しためらわれます。
安曇野入りをしたときに、タクシーを使わなかったので、重い荷物かかえてひどい目にあったという話しは前に書きましたが、もしもタクシーですんなりと来ていたら、いや、カートをひいていける舗装された道路を通っていたら…。
この探索路のある沼を発見することはできなかったかもしれません。
まるで、ミレイの絵のよう。でもオフィーリアのように沼に沈むのは勘弁なので、足を滑らせないように細心の注意を払いつつ、進みました。
わき水探索地ということはここのどこかに、泉があり、質の高い日本アルプスの伏流水がわき出ているのでしょう。でも折からの雨。水面は雨で乱されて、わき出る場所を探すのは難しい。
二日目の早朝。朝の小鳥のさえずりで目が覚めて、ふたたびこのわき水散策路まで散歩にでてみました。
きれいに晴れ上がったのはこの日の朝方だけ。
朝靄の中のわき水探索路は、これまた美しい風景です。
靄にかすむ朝のまぶしい光。木漏れ日がきらきらと水面を反射します。
水はあくまでも澄んでいて…。生き物がいそうにありません。
鳥の鳴く声だけが、茂みの中をこだましていきます。
そして、この時だけ、安曇野の日本アルプスを拝むことができました。
山が見えたのは、ほんの2、3時間。あっけなく雲の向こうに隠れてしまいました。
ということで、山が撮れたのもこの二枚の写真だけ。貴重なので、二枚とも掲載します。(^^;;;
安曇野には、もう一度山をちゃんと見にいきたいものです。
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