遊歩道は奧社道と名付けられています。
のんびり歩くはいいんだけど、他に歩いている人がいないので、結構寂しいです。ちょっと不安。iPhoneで地図を確認しようにも、だんだん電波は入らなくなるしね。
ただ、途中にちゃんと史跡やその説明書きなどがあって、方向が間違ってないことだけは確か。
明治となるまで、戸隠山は女人禁制の山。女性が登れるのは中途にあるお堂までだったそう。女人堂跡として、石碑が建っています。
山岳信仰に女人禁制はつきものですが、この戸隠の山もそういった伝統があったようです。
そのすぐ近くには、女人禁制を破って参詣しようとした比丘尼が、天罰によって石とされたとする比丘尼岩もありました。
ま、そういう古いしきたりが効力を失い、私でも、この白樺に彩られた道を歩けるのだから、よい世の中です。
孝子稚児の塔。なんでも、夫が留守の日に妻宛に手紙がきたのを養子がきをきかせて、内容を誤魔化して読みきかせて、夫婦の中を丸くおさめた、という、なんだかひどく下世話っぽい伝説が書いてあります。
その手紙、ホントはなんだったんでしょう。で、その養子は夭逝したので、賢さをしのんで供養塔をたてたということですが…。
賢いというより世事にたけた、というか、フォロー上手というべきじゃないかと。
霧に頭を隠された霊山の峰が連なり、緑の色濃く、心が穏やかになるような美しい風景です。
風景はきれいなのですが、歩いている人がまばらで、心細いのは確か。
行きがけのバスでいっしょだった女性をみかけたので、ついつい声をかけてしまいました。
なんでも千葉から日帰りで戸隠までいらっしゃったとのこと。関東圏だと、日帰りコースかあ、と羨ましい限りでした。
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