他に明確なプランがあるでなし、喫茶店吉田屋のマスターに教えられたように、京都の街をみつつ徒歩で御所に向かうことにしました。
一応、下御霊神社、御所、晴明神社と向かう予定。(時間があれば上御霊、下鴨神社にも行きたかったんですが)
下御霊、御所までは簡単に辿り着けましたが、晴明神社に行く道で迷ってしまいました。いつものごとく(^^;;;;;。
で、今回は予定になかった「
樂美術館」という焼き物の美術館に辿り着きました。
30年前に楽焼きを生業とする樂家の邸宅に隣接して設立されたものだそうです。
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迷った挙げ句、目的地とはまったく違うところに辿り着き、それはそれで楽しんでしまうというのは私の得意技ですが、今回もやっちまったい。(過去に京都では知恩院に迷い込んだり、ウィーンでは反対方向のトラムに乗ってしまい、ヴェルヴェデーレ宮殿に辿り着いたりと、いろいろやってます。)
晴明神社を探して、道に迷いながら、町屋風の造りの素敵なお屋敷が目に止まってしまいました。
見ると一種の美術館らしく、長谷川等伯の襖絵と楽焼きのセレクション展をやっている様子です。
閉館時間の30分前でしたので、晴明神社より先にこちらに入館しました。
後でネットで調べると茶道の世界では有名な場所のようです。
京都の町屋に特徴的な犬夜来(いぬやらい)で飾られた外観はきりっと美しいです。
この建物だけでも見る価値あり。
造りこそ伝統的な雰囲気を壊していませんが、内部は新しく改装されたばかりの様子。
静かでいい美術館だなぁ。
展示物はもちろん、名品ぞろいの楽焼のコレクションばかり。
「用の美」の言葉が表すとおり、茶碗はお抹茶を入れてこそ初めてその美が完成するもの。抹茶の色をジャマしない黒の美しさ、表面のつややかさ。そしてシンプルでいながら艶やかな装飾の数々。
茶道の心得はありませんが、こういったものを見ると、確かにシンとした茶室でのお茶をいただきたくなります。
ネットで調べるとここの美術館では、手にふれる樂茶碗鑑賞会や、特別観賞茶会を開いて、収蔵作品に触れたり、お茶を味わったりできるそうです。いいなぁ。京都に住んでいたら是非行ってみるのに。
そういった茶話会用のお部屋でしょう。一休みできます。
窓から見る庭も、華美にならず、けれど丁寧に手入れされています。
玄関にあった石の神獣。なんとなく愛嬌があります。麒麟なのかな?
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