ポルトガル旅行記をちょっとお休みして。
三月も半ば過ぎ、急に陽気がよくなってきたので、ちょっと太宰府まで行ってきました。
もう大学の入学試験も一段落したので、お参りの方も減ってるでしょうし。
で、お目当てはもちろん「
ボストン美術館展」ぎりぎりでした。(3/17までなのですでにもう終わってますね。)
ボストン美術館には行ったことがありますが、巨大な美術館なので、どうしてもひとつひとつの印象は薄くなります。こういった美術館展に別途行けば、新たな発見もあって楽しいです。
[8回]
団体客が多めの午前中を避けたので、人混みはやや緩和ぎみ。
久しぶりの九州国立博物館です。それにしても、ものすごい陽気。春というのはもう暑い。
歩いていると汗ばんできます。
まあ、梅の季節っても少し遅すぎるし。曲水の宴までに来ていたらなあ。
盛りはとうに過ぎていますが、まだ梅も咲いています。
空も青いし。絵になりますね。
しだれ梅もきれいですね。
写真を撮り忘れましたが、なんと桜までほころんでいました。
最初ソメイヨシノじゃなくて別の桜かと思いましたが、後からニュースでこの日福岡は桜が開花したことを知りました。
うーん、寒かったはずなのに、よくわからない気候ですよね。
梅の撮影はほどほどにして、九国に入りましょう。
会期終了間近とあって、人混みがすごいです。
仏画、絵巻物、と、いろいろと面白いものはあったのですが、特に絵巻物は人が多すぎてよく見えません。
後半の屏風絵でようやく落ち着いて見られます。特に長谷川等伯の「竜虎図」はいいなあ。これ一枚見られただけでいいななどと思いつつ。
そのうち、曾我蕭白コーナーが最後に。
http://www.boston-nippon.jp/highlight/05.htmlこの図自体の存在は知っていたのですが、本物の迫力はびっくりしました。
どこかユーモラスな龍の顔、とぐろを巻く巨大龍のどこか金属的な質感。
怪獣だ。キングギドラだ!
数々の美しい襖絵の印象がこれ一枚で吹き飛びます。
そして「雲龍図」のほかにも、どこかユーモラスでグロテスクな奇想の絵が。
いやー、面白いです。
蕭白コーナーを何度も何度もいきつもどりつ。いやー来てよかったなぁ。
フェノロサ・ビゲローによって保護されなければ、失われていたかもしれない絵の数々。
やっとこの奇想に時代が追いついた感があります。
その後、常設展も拝見しました。新潟の火焔土器の特集が非常に素晴らしい。
縄文といえば火焔土器がシンボルのように扱われますが、新潟をはじめとする東日本にのみみられた特殊な様式のようです。
それにしても、どちらもまるでモダンアートのような。日本の美術も大変に奧が深いです。
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