スターバックスやドトールコーヒーのコーヒースタンドなどの台頭によって、全国どこでもそこそこのコーヒーが飲めるようになったのはいいけれど、これによって消えてしまったのが、個人経営の小さな喫茶店です。
カフェというよりも喫茶店。とても美味しい珈琲が飲めて、店主とたわいのない会話をして、というようなお店。
古い地名が消えていないように、京都にはまだそういった喫茶店が消えずにたくさん息づいています。だから、珈琲好き喫茶店好きの私には大変嬉しい場所です。
高瀬川の川沿いにあったこのお店も、そういった居心地のよいカフェのひとつ。「Cafe Yoshiko」です。
*なお、ここも前に載せた「ふじ井」も大変に小さなお店なので、迷惑がかかることを考慮して、食べログなどへの新規登録を遠慮します。なので、☆がついていませんが、どちらも大変に素晴らしいお店です。(ふじ井は☆5つに近いです。)
船頭町あたりをうろつくと、そういったいいお店に出会えると思います。
[3回]
橋の上から高瀬川を望んで。左サイドにこのCafe Yoshikoの大きな窓が見えています。
高瀬川の澄んだ水の流れ。鴨川もいいですが、この小さなクリークのような川が私のお気に入り。
水のいい京都。コーヒーが美味しいのもむべなるかなです。
店内に入る窓辺に席があって、高瀬川の流れをみながらコーヒーがいただけるという趣向。最初カウンター席しか空いてなかったのを、お客さんがでていったところで窓辺にどうぞとすすめてもらいました。
せっかくならこの窓辺に座りたいものね。嬉しいです。
もっとも、背後のカウンターで繰り広げられるはんなりとした京都弁のうわさ話にはディープ京都の怖ろしさ(笑)を感じつつ、聞き耳を多々ちゃったりして。
有機栽培のコーヒー豆。お客さんの顔を見てから豆を挽くという心遣い。京都の美味しい水。この三拍子が揃って、美味しくない珈琲がでてくるはずがありません。
香り、やさしい深み。すっきりとした苦み。うーん、よい珈琲です。
地図を広げて、次の日の計画をたてつつ、私たちも結構ここでゆっくりと時間を過ごしました。いいですねえ、京都。
さて、最後に店を出ようとすると、京都ロコとおぼしき他のお客さんから「(会話が)えらいうるそうしてすみまへんなぁ」と、微笑みながら声をかけられました。
もちろん、「さっきの噂話、他言無用でねぇ。」と釘を刺されたのです。
こわいですねえ、京都。
PR