旧市街の中心地にある聖ヤコブ教会。オーストリアの教会らしく、内部はまことに優美なゴシック形式です。天上の世界そのままといった感じ。オーストリア人って敬虔なんだな、って思います。
遠くてわかりにくいのですが、主祭壇にはルーカス・クラーナッハの「救いの聖母子」が掲げられています。眼福、眼福。
背後には非常に大きなパイプオルガンがあって荘厳。精緻に描かれた天井画が、まるで劇場のよう。ま、教会というのは神に福音を伝える劇場と考えてもいいのかもしれません。
実は13年前、ここの教会の日曜ミサにこっそりと参加したことがあります。このパイプオルガンが聴きたかったのです。
異国からわざわざ朝のミサを受けにきた敬虔なキリスト教徒と間違われてしまい、隣の人から握手まで求められました。ちょっとだけ罪悪感がうずきました(^^;;
旧市街のはずれには瀟洒な凱旋門が立っています。マリア・テレジアが、息子の婚礼を記念して建てさせたものとか。
マリア・テレジアの凱旋門と呼ばれています。マリア・テレジア本人、息子のレオポルド二世、そして、最愛の夫フランツの顔が浮き彫りにされています。
その横には、アールヌーヴォー形式の建物がありました。ウィーンほどには目立ちませんが、ユーゲントシュティールはここでも生きています。
凱旋門から旧市街の中心への通りはマリア・テレジア通りと名付けられています。
その中程にある、アンナ記念柱。これはバイエルン軍を撃退した記念だそうです。
バックは残念ながら工事中。
インスブルックの街は私が13年前に尋ねた時とはまったく変わっていて、経済状態がよいのかとても活気がありました。街のいたるところで、工事が行われ、車は少々渋滞気味。
13年前はまるで中世そのままのような静けさだったのに…。
観光客としてはいささか寂しい思いをしますが、まあ、活気があることはよいことです。
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