アクロスで開催されている、福岡古楽音楽祭のグランドコンサートに行ってきました。
古い楽器を使用しての18世紀の演奏そのままの再現を目指したこの音楽祭、なんともう10年の歴史があるのだとか。
素敵なポスターに惹かれて、昨年から行ってみたのですが、昨年はチケット売り切れの状態で。
今年は忘れずにチケットを入手。今年は第10回記念ということもあって、グランドコンサートが二日にわたってあるようです。
ということでアクロス福岡のシンフォニーホールまで行ってきました。
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アクロスでのコンサートは何度か行ったことがありますが久しぶり。
仕事で何度か下働きをしたことはあったんですけどね。
コンサートの開場は6時からだったのですが、席が自由席なので、余裕をもって早めに到着。
第10回記念事業として、円形ホールでの展示などもあっているようですので見学がてらに入ってみました。
音楽の歴史、楽器の歴史を踏まえての「古楽」についての説明。美しくてわかりやすい展示があって楽しかったです。
一般的には英語で"early music"と呼ばれる音楽ジャンルで中世、ルネサンス期、およびバロック期のヨーロッパの音楽を総称したものと理解されていますが。時代区分ということではなく演奏技法上の思想なんだとか。
ま、要するに現代オーケストラとは対極に、すでに使用されていない古の楽器を使用して、音楽家が目指した音楽を再現しようとする試みのようでした。(と、私は理解したのですが…。)
少し時間があったので、円形ホール内の喫茶室でお茶でも。
時間が中途半端なこともあったので、ケーキセットをいただきました。夕食はコンサートがはねた後なので、ちょっとだけお腹つくっておかないと。
って、すぐ食べ物のほうに目が向いてしまうのは困ったものです。
本日はカボチャのプリンを。甘さもしつこくなく、ちゃんとカボチャの味わいが出ていて、かなり美味しかったです。洋酒も効いていたので、辛党にも安心。
呑気にお茶していたら、ふと気付くと開場30分前なのに、もう人がたくさん並んでいます。あわてて列に並びました。うみゅう。あんなに時間があったのに〜。
でも、かなり人気のあるイベントなのですね。
さて、肝腎の音楽ですが、素人の耳でもオーケストラなどで聞き慣れたバッハが、かなりかわって聞こえます。重厚さが薄れ、かなりかろやか。で、音はふんわりとした感じ。紗がかかったような、デリケートな味わい。
見たこともない珍しい楽器がいろいろと披露されて、興味深いです。
特にトランペットは特徴的。現代のトランペットとは違って穴が空いていないため、すべて口びるだけで音階を作り出さなければならないそうです。その証拠に、現代のトランペットとちがって、左手は腰にそえられたまま。よく中世の映画なんかで王の入室を触れるトランペットがでてきますが、あんな感じ。
ヨーロッパの装飾の少ない古城の風景がなんとなく思い出されます。
なんでもヨーロッパでは古楽はあまり顧みられることはなく、わりと日本で盛んなんだそうです。利休好みの「侘びさび」といった趣があるので、なんとなく納得がいきます。
お気に入りの「主よ、人の望みの喜びを」をバイオリンソロで聴けたのも嬉しかったです。
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