おりしもその日は仲秋の名月。熊本城では夕方からお月見茶会と琴によるコンサートという演し物があるとのこと。
せっかくですから、ちょっと拝見したい。
いったんホテルに戻って休憩したのち、再度熊本城へと戻りました。
私がひと風呂あびて汗を流しているうちに、一転にわかにかき曇り、って芝居の口上じゃありませんが、天気は急変してバケツをひっくり返したようなにわか雨が降っていました。午前中は雲一つなかったのに。
幸い雨は上がったので、少し過ごしやすくなった道を熊本城へ。せっかくの仲秋の名月を拝むのは難しかもしれないけれど。
[4回]
入場料を再度支払うことは覚悟していたのですが、午前中に買った入場券の半券を見せると、快く無料で再入場ができました。いいなぁ。嬉しいなぁ。大した金額でもないのですが、こういった心遣いは、再び訪れようとか、友人を案内しようとか、そういったモチベーションになります。
雨のせいか、天守閣下の広場は午前中と比較すると人数がすっかり減ってました。こんな状態でお茶会やコンサートなんてあるのかしら。
いやいや大丈夫。天幕が張ってあり、結構な茶席がしつらえてありました。しかも、誰でも無料で参加できる様子。ラッキー。
端正な和服姿の茶道の先生方が、お煎茶を振舞ってくださいます。お薄ではなくお煎茶の茶会とは珍しい。
でも、煎茶道というのも、なかなか奥が深いようです。
月見の季節を表す立花も、風情を添えて。ザクロや、瓢箪が飾ってあります。
茶道って、細かいところにいろいろと意味があるみたい。詳しくは知りませんが趣があってビジュアルにも美しい。
そして、こちらがいただいたお煎茶。口に含むと新緑のような爽やかな香りと深い甘みを感じます。
さすがというべき、旨味。
お菓子もいただきました。栗饅頭です。雲間に少しだけ見える夕月を愛でつつ(といっても私の視力では判然としなかったのですが)、お煎茶とお菓子なんて、なんて贅沢でしょう。
いやー、良いときに行き合ったものです。
お次は琴によるコンサート。本丸御殿の奥殿にコンサート会場が設えてありました。
けれど、おりからの夕立と突風のため残念ながらコンサートは室内で。
2部構成で行われたコンサート。琴のアンサンブルと琴とフルートとの合奏など。
「荒城の月」がなかなかに名月に相応しく。
いやー中はかなりの熱気でした。琴の音色というのも、千変万化。非常に表現力が高いですね。
夜のライトアップされた美しい熊本城を見ながら、ホテルに戻りました。
ライトアップもカッコイイよねえ。
真夜中になって雲が晴れ、ホテルの部屋の窓から撮した仲秋の名月。
手持ちのコンデジではこれが精一杯。
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