まずは前菜「中也ごのみ」と銘打たれて、焼き銀杏、浜納豆、葱ヌタ和えといったものが並んでいます。
食前酒は梅酒ですが、中也の詩にちなんで「帰郷」と名付けられています。
同じく詩の題名にちなんで「骨」と名付けられたお浸し。
どんたれさんによれば、三つ葉のおひたしは中也の好物だったよう。というか、全体的に、酒飲みが好みそうなあっさり系つまみがならんでます。
どう考えても、ランボオと同じくアルコール依存型っぽい感じがします。(と、酒飲みの心、酒飲みは知る。)
ところで、もし、宮沢賢治ゆかりだったら玄米ご飯のみになるんでしょうか(^^;;
おそらく中原中也はそれほど食べる機会はなかったであろう、お造りです。
鯛と、ヒラソ(ヒラマサのことらしい。)、甘エビといった取り合わせ。
山口は、瀬戸内と日本海との両方に面しているので、魚介は豊富な場所です。
特別キャンペーンでふぐもでました。ふぐのたたきです。
これは、まあ、ふぐを食べ慣れない旅行客のお試しに、ということみたいです。
ま、これはあくまでサービスの一環なのでしょう。
こういったいかにも日本酒にあいそうな料理なので、ここでも五橋という山口の地酒をいただきました。
津和野と違って、湯上がりだったので、冷酒でも大丈夫。(津和野では寒すぎて、お燗じゃないと飲めませんでした。)
一番辛口のものを選びましたが、それでもふんわりとしたかすかな甘さが残るのは、山口のお酒の特徴でしょう。冷酒にはこういった口当たりは悪くはありません
やっぱ、温泉と日本酒よね。
最初から火をつけていた鍋もすっかり煮たってイイ感じです。
「鶴の鍋」と銘打った鶏つみれのすまし仕立ての鍋でした。
つみれ団子が食べがいのある大きさでした。
揚げ物は「中也の帽子」をかたどった、肉詰め椎茸のカレーソースかけです。
全体的にさっぱりとした和食なので、カレーソースはやや味、香りが強すぎる感がありました。
中也といえば、有名な銀座でとったあの写真。記念館の入口にもありました。
「中也の帽子」とは、あの黒い帽子をさすのでしょう。
紅白のお餅の雑煮は、この中也の結婚式にちなんでいるのかもしれません。
そばはゴマを練り込んだ面白いお味のものでした。上に載った温泉タマゴのおかげでつるっといけました。
実はこの他にも、中也ゆかりの銀杏ご飯やデザートなどがあったのですが、写真を撮影しそこねてます(^^;;;
ということで中也ゆかりとはいえ、中也の時代にはとても考えられなかったであろうご馳走がたくさん並んでいて、お腹一杯になってしまいました。
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