鳥居の前には境内図があります。これで一応の道程を確認したのですが、それでも山の険しさは、こちらの予想を超えていました。
最初道は平坦に始まります。両サイドには、伏流水の流れが流れていて、花が咲いていて、平和な雰囲気。
水芭蕉の花が群生をはなれて、ぽつんと咲いていました。
実は、私は水芭蕉の花を実際に見るのは初めて。
「夏が来れば思い出す~♪」の歌でのみ知る花でした。
なんとも、清楚、すんなりとした白い花。水のうつくしい場所でのみ咲く儚げな姿です。
やがて、見えてくる茅葺き屋根の赤い随神門。門の高さを超えて杉が見えてきます。
杉並木への入口です。
随神門をくぐると、…巨大な杉の並木でした。
そのスケール。なかなか写真では撮すことができません。
人との対比でお察しください。
とにもかくにも、これだけ見事な巨木。そこに流れた月日と膨大な水。そして、そこに手を加えてきた人の努力と。
樹齢はなんと400年を越えるそうです。木々は、ずっと戸隠に参る人たちを見つめ続けてきたのでしょう。
樹齢の高い杉を見ることは、それほど珍しくはありませんが、この数で並木となっているのは驚きです。まるで、ゴシック建築の教会のような荘厳さ…。
ちょっと圧倒されて、並木のところで一休みです。ふー。
杉並木を過ぎると、だんだんに傾斜がきつくなっていき、石段になってきます。
深山の美しい景色に見とれる余裕もだんだんになくなってきて…。息がきれていきます。
この至誠堂あたりから、石段はさらにきつくなり、歩きにくい不規則なカタチになっていきます。
この日は寒いといっていいほどに涼しい日だったのですが、もう汗びっしょりになるくらい。
岩肌に、古いお地蔵さんがありました。木の根っこにも守られています。
彩りを添えるように白い花が咲き乱れていて、なんとも素敵な景色です。
日頃の運動不足がたたって、情けないことに息も絶え絶えといった体たらくですが、なんとかゴールが見えてきました。
(高松で金比羅山に行った時は、ここまでがんばれなかったので、あの頃に比較すれば元気になったみたい)
まずは手前の九頭龍神社にお参りします。
唯一、天の岩戸伝説とは関係ない古来からの地主神様を祀ってあるお社だそうです。水の神、雨乞いの神様だそう。
そして隣にあるのがいよいよ天の岩戸をこじあけた天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)が祀られている奧社です。
後から調べると、この奧社の裏側は実は断崖絶壁とか。見たら恐かったでしょうけど、見ておけばよかったかな。
美しい風景、澄んだ空気。そして一応、奧社まで参拝できた満足感。戸隠神社いいですよー。登れるうちに登っておきましょう。
さて、ここまでもかなり歩いたんですが、まだまだ終わりません。このレポートも終わりません。
神社の参道を横道にそれることで、戸隠森林植物園に入ることができるのです。次項はそのお話で。
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