福岡市博物館で開催されている北斎展に行ってきました。といっても、もうとっくに終わってしまっていますが。
体調を崩したり、四国の義母のご機嫌伺いにいったり、とすっかりブログを放置していました。
まあ、ボツボツといった感じで、復活させていきたいと思っています。
当時、市の美術館ではハンブルグ浮世絵展とが同時にあったりして、なんだか浮世絵づいていた福岡市でした。東京では写楽展などもあっていたりして、今年は浮世絵の年なのかなあ。
赤富士と神奈川沖浪裏でつくられたポスター。まあ、北斎といえば、この二作ですね。やっぱインパクトあるわ。
[2回]
北斎展はハンブルグ浮世絵展と連携をしていて、土日や祭日には、シャトルバスを出しているたみたいです。博物館と美術館はそれほど遠い距離にあるわけじゃないのに、意外と交通の便が悪い。それを考えるとこういうサービスはいいですねえ。できれば有料でもいいから普段からシャトルバスをだしてくれるといいなぁ。
博物館に入場してまず目につくおがこちらの巨大なだるまの絵。
北斎の描いたもののレプリカだそう。
巨大なものを見慣れた我々でも、その大きさに目をみはるシロモノ。これを見せられた当時の人々がいかに度肝を抜かれたことか。
パネルでの説明によれば、北斎は文化14年(1817)年に名古屋で、タタミ120畳敷きの巨大な達磨図を半日で描くというパフォーマンスを行ったそうで。この大達磨は、その復元だそうです。やることデカイね。「けれん」の画家北斎です。
北斎の若いときから最晩年まで集めた内容は圧巻でした。すげーわ。若いときは小器用な絵を描いているんですが、それが年齢とともにそぎ落とされ、洗練されていく。特に画狂老人卍と名乗ってからの自由闊達な絵は近代の目から見てもアバンギャルド。
芸術の才というものは寿命があります。それはしばしば人の生物的寿命より短い。天才フェルメールでさえ、その晩年の作には冴えがみられず、平凡な絵しか残せていません。
けれど、北斎は逆に年をとればとるほどに、鬼気迫る作品となっていきます。なんとなく万年ギラギラ老人のピカソを思わせます。もっとも、北斎のほうは色の道は画業だけに専心していたようだけど。
ってことで、北斎展を見て回って、途中で貧血起こして、館内にあるソファに座り込みました。満足だったけどどっと疲れた。絵を見るという作業も結構体力使うもんです。画狂老人にあてられちゃったらしい。
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