店内は、和洋折衷といった落ち着いた感じできれいです。椅子席もあるので、ひとりでも気軽です。
まずはとにかく地酒を!東北はどこもお酒が美味しいですから。当然、遠野も美味しい地酒がありそうです。
ただ、あまり種類は多くなかったようで、冷酒はこの一種類しかありませんでした。
大丈夫かなと思いつつ飲んだら、ちゃんと辛口で旨いお酒でありました。はずれなし。
まずはお刺身です。山の中なのに、新鮮で美味しい刺身がでてきます。
流通の勝利です。
後、おからを中心にした前菜。これで日本酒をちびりちびりといただきます。よいなぁ。
割と薄味で、私はうれしい。
棚のような区分けした箱に、お料理が並んでいます。おお、品数豊富〜。
最初に目についたイワナからいってみましょー。私、こういった鮎とかイワナとか淡水魚大好き。
塩加減もほどよく、口の中でほろっととける身の旨さ。いいよねー。いいよねー。
さっくりと揚げられた天ぷら。意外と、天ぷらは歯列矯正中でも食べやすいんですよ。中味にもよりますが。堅いイカや肉類でなければ大丈夫。
海老はもちろんのこと、野菜の天ぷらも美味しいや。
こちらも薄味で上品な感じの煮物。岩手に来て思うのは、結構煮物が薄味なことです。へたしたら、九州のほうが甘みが濃くて、味が濃いのかも。
東北なので塩っ辛いことを覚悟していたのですが、結構出汁の効いた柔らかな味付け。これはうれしかったですね。
里芋のコロッケのあんかけです。ほくほくさくさくなんですが、あんに浸しておけば、口溶けがとろっとやわらかになります。あんのお出汁がプロのお仕事です。
〆は味ご飯で。シンプルな和食なのですが、ボリュームといい、味といい、上等でした。
正直なところ、一泊2食付きシングルで一万円ということで、多大な期待はしていなかったのですが…。これなら十二分に満足。
で、最後は水菓子。さっぱりと食事を終えることができました。
話しは前後しますが、この夕食の前に、遠野の昔話を30分聞かせてもらいました。無料のボランティアさんによる語りです。
岩手弁の美しいヒビキで語られる昔話は、口伝で伝わったそのままを保存しているそうで。
プリミティブな血なまぐささと、因果応報ぶっちぎる不条理なお話の数々。異種婚、姥捨て、長者への嫉妬、嫁姑の確執etc 素朴な教訓譚ももちろんあるんだけど。
面白かったです。
このボランティアによる昔話は、遠野市内では他にも聞けるそうなので、次の日はまずそのお話を聞きに行くことに予定変更。うん、この昔話が気に入ってしまいました。
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