ベルヴェデーレ宮にはオペラ座の前から路面電車で行きます。
瀟洒な白亜の宮殿です。上宮と下宮の2つに別れて、真ん中は美しい庭園になっています。
シンボルは、有翼のライオンの身体をした美しい女性です。
ちょっと白すぎて、薄っぺらく見えるのが難点。
ハプスブルグのオイゲン公の趣味らしいです。
上宮はオーストリア絵画館とも呼ばれ、クリムトを中心として19世紀末ウィーンの作家を中心としたコレクションが多数展示されています。
ウィーンといえばシェーンブルンですが是非こちらも尋ねてみたい場所です。
で、アレがあるんですよー。
そう、アレとはクリムトの代表作「接吻」
クリムトといえば、この作品を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
きらきらとした美しい官能の絵でですが、どこか不安定。そして、どこかに死の匂いを感じさせます。
一方、このエゴンシーレの「抱擁」
まるで、「接吻」と対を為すような男女の抱き合う絵です。
こちらはまさに死と荒廃の中で、為す術もなく翻弄され、抱き合うしかない二人、といった趣。
クリムトのコレクションはこの美術館が一番充実しているかもしれません。
金細工のような絵画のほかにも、普通の風景画なども置いてあり、クリムトの実力がうわべのものだけではないのを感じさせます。
上宮の三階から庭を望む風景です。美しい庭の模様はここからでないとなかなか把握できません。遠くに旧市街の中心が見えます。
この風景、好きだなぁ。
庭には白い彫像、噴水をもつ池。小作りながら、優雅な宮殿です。
下宮のほうもなかなか魅力的なのですが、中世キリスト教美術なので、配偶者はあまり興味ない様子だったので割愛しました。
横側からは併設のボタニックガーデンにも入れます。ベルヴェデーレの中は、観光客で盛況ですが、こちらのガーデンは閑散として、とてもゆっくりとできます。
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