この日配偶者お仕事。朝から へ。一緒について行ったのですが、講演中には別室で持って行ったiPadでもいじっていられるかなと気軽に思っていました。しかし、講演、見学も含めて全ていっしょ。あー、しんど。
おとなしく付き合ったご褒美に(?) 、帰りは世界遺産ダラムまで連れて行ってもらいました。
ダラムはオックスフォード、ケンブリッジに続くイギリス第三番目の大学街です。こういった大学街は多くのカレッジ(寮)で形成されていて、学生はカレッジから講義に通います。
街の中心にはハリーポッターの映画の時にも使われたというクラッシックで重厚な大聖堂があります。この大聖堂と城が世界遺産に登録されているようです。
[4回]
重厚な石造りの大聖堂を目にするたびに、ヨーロッパの底力を感じずにはいられません。こういったものを建設するには百年オーダーの年月が必要です。
その根気強さと執念はなかなかに真似できるものではありません。
内部の作りもオックスフォードのカレッジによく似ています。オックスフォードのカレッジも中心部は聖堂ですから。
中世っぽい絵とともに中の説明パネル。
中世モンクの河童っぽい髪型が愛らしいです。本当にあの髪型やってたんだろうか。
まあ、丁髷だって相当に変な髪型ですが、これも負けてないよね。
さて今回ダラムに来た目的は大聖堂の見物ばかりではありません。
Lindisfarne gospels (リンディスファーンの福音書)の展示が行われているのです。
リンディスファーンの福音書とは、イギリス北部にあった王国ノーサンブリアのリンディスファーンで7世紀末から8世紀初頭にかけて製作された手書きの聖書のラテン語装飾写本です。
挿絵が豊富な福音書は、アングロサクソン様式とケルト様式が融合したとても面白い美術品となっています。各福音書の冒頭部分に華やかな装飾が施されたイニシャルが描かれ、その後に本文が続くような形式になっているため、文字と意匠の組み合わせがとても魅力的。
https://www.google.co.jp/search?q=lindisfarne+gospels&client=firefox&hs=lIo&rls=org.mozilla:ja-JP-mac:official&hl=ja&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=wy1FUtW-LofwlAW22IHYAQ&ved=0CEgQsAQ
上の画像検索結果から見て頂くとわかるようにポップな色彩と動物などの意匠と幾何学模様の組み合わせが、とても現代アートっぽいのです。
つくられた当時、福音書は宝石と貴金属で覆われた上質な革で装丁されていたそうですが、バイキングの侵入時に装丁だけ失われたとか。宝石だけ略奪したのでしょうが、中身まで燃やさなかったバイキングは、なかなかにえらかったのでは。お陰様で現代の私たちもこの貴重な品を拝めるわけです。
ポスターになっている猫、ほんと素敵です。最初の言葉の
(なんとなく、「ヴィンランド・サーガ」で飲んだくれていた修道士を思い出しました。当時、バイキングのキリスト教化のために宣教師は多く派遣されていたようですし。)
イギリス版猫バスと相成りました。このバスはダラムの駅と大聖堂を結んでいます。
大聖堂前の公園に出ている屋台も、ちゃっかりとリンデスファーンの福音書にのっかってます(笑)
街の土産物屋でも、複製画が売られています。素敵だけどかなりお値段がよくて、手がでませんでした。
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